ANIVARS-ROAD11

『抹消者と無法者と少年』

吹き上げ荒れた風が回転し異常気象を観測する竜巻がSickの後方で暴風している
その気象を少年は嘲り笑みを浮かべ周囲を見渡す
(この死体を放り投げればどこまで上昇するかな?或いは切り刻まれ血液が刃物のように飛び散るか)
浅はかな思想で死体を胸中で遊ぶ
異常な存在は風格を纏い佇みSickは冷や汗を拭わず視線を逃さなかった
ー何だこのガキ?どういう道筋辿れば最悪な空気を身に染みませる事が出来やがる?ー
Lectatは逆だった。視線を合わせず対峙し戦闘するimageを膨らませ抹殺の経路を見出す事に専念するが
ー駄目だ。有効な条件且つ有利な態勢を持ったとしても報復される……自死のvisionしか浮かばないとはー
「凄いねぇ君達…ここまでのlevelを同時に二人会えるなんて光栄過ぎて栄光すら眩くて消されちゃうよ。あはっ」

!!!!

死体を前方に投げ捨てる
「ごめんプレマテリア!まだ少しだけ大人しくね!ち・な・み・Niii~!!」
少年は人差し指の第一関節を唇に当て口止めした
ー名前は駄目って事だねー
「睨んだ通り君達は凄腕通り越して世界屈指の実力者だね。ここまでの風格はこれで【五人目】、まさか二人共 同等とは恐れ入るよ。大正解だよ顔合わせしてよかった!…自己紹介で僕は…とりあえずプレマテリアの友達。宜しく、あはは~!」
無邪気な挨拶をした少年は空を笑顔だった。子供が喜ぶような愛嬌のある表情を振りまく
笑顔が印象に残るあどけなさが返って少年の風格と対極に得体の知れなさを膨れ上がらせた
一歩前に出たSickは警戒を解かずに少年を観察したまま腰に手を回し【撃鉄】にふれたまま手を離さなかった
ー目が笑って無ぇんだよ。腹黒そうだな…Lectatみてぇだー
少年とSickの中間にいるLectatも緊張を解かず常に危機感を持ち観察した
ー静かな程殺気が無く凶器の内心を確かに感じる。瞬間的に悪意を体現する際どさは常に在る。Sickのようだー
手を叩き少年は自らを注目の的にする
「あまり単語連発して特定されると厄介だからさ……あっ!別に厄介じゃないか。あはっ!ともかく要求がある」
唇を尖らせ悪戯する子供のような表情でSickとLectatを力強く指差した後人差し指を曲げ挑発する
「君達の暗殺行為に興味無いから見逃すよ。って~か余罪有りすぎてそれだけの手錠無いし、あはっ。ちなみに僕は君達に危害は【自分から】加えない。何故ならプレマテリアの前で仮にも助けた感じがするし、【恩人】だしね。だから安心していい」
ー上手く釘さし使えるじゃね~かー
ー成る程。反撃は躊躇しないのかー
「君達くらいのlevelなら理解もある。何より…弁え方もね?もし僕がその気になれば」
ー二人がかりでも【楽殺】だろ?ー
ー【瞬絶】確定かー
「どうする?君達次第だ」
沈黙が訪れる
そして
「2つの条件を提示する」

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