ANIVARS-ROAD13
『飛翔』
轟音を立て戦闘機は遙か彼方へ飛行した
プレマテリアを乗せて
巻き上げられた砂は一瞬だが先程の竜巻より上昇しSickは(あのままブッ壊れちまえ)と幼稚な発想が浮かび思わず自らを私怨した。下らなく浅はかな考えをする位に後味の悪さが残る
「あのガキ」
垂らした悪態の残り火
「しかしこれでいくつかは解った」
土埃の先から声がした。鋭い視線で近づいてくるLectat
「国境を占拠する特権を持ち尚且つ警察や警備に圧力をかけるのは政府直下だろう。戦闘機が飛行しているにも関わらず追跡も無い。ただの試行訓練で長時間はまず無い筈…さしずめ」
「【国厳】か更には」
「【GRAPH】とでも言わざるを得ないか…どうした事か」
国境を越える門に近づきながら会話を続ける二人
「まさか、アイツを身柄に使うとは」
「【彼】の顔立てもあるだろうし恐らくあの少年は何もしないだろう」
「まぁでもアイツは」
「違う…だろうね」
良く知る人物を思い起こし想像をすれば知らずの内に連想出来る
それこそがLectatの思惑
そして無人の国境を越えようとした時遠くから飛行船が近付こうとしていた
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