ANIVARS-ROAD7
『広海の浸月』
広く歩道と車道の隔たりの無い道路の中央を歩く三人は商店街を見物しながら視線を巡らせる
Sickは雑貨を眺めながら街に設置された監視cameraの場所を特定する
Lectatは飲食店の看板を見ながら行き交う人々の表情や仕草や視線や足跡に神経を使う
プレマテリアは歩きながら脳を回転させnoteの情報と研究内容を照合する
Sickの胸中は徒歩している表情とは異なる
ー約300㍍歩いて街に敷かれる警戒網は大した事じゃね~がcameraの数は七台。やはり通常よりも倍の数は国境付近という理由ならだがやはり妙だな。lensの音がするのはcameraが動いた証拠か。プレマテリアを監視する【誰か】の仕業かー
Lectatは涼しく口元に笑みを浮かべ聴覚と感覚を研ぎ澄ませていた
ー足跡は左斜めと右前方。
足音が低くなり警戒を強めたか…恐らくだがプレマテリアをmissileで狙った刺客と乗用車でさらう輩は別と判断出来る。結託ならば拉致してから必要な情報を取得して殺害するだろう…そうしかったのはmissileで仕留めようとした人物は相当のriskを伴う程だ。乗用車の連中はプレマテリアを強引に車に載せようとした…即ちこの少年に戦闘能力が無いに等しいのを知っていたのだろう。そして上空から狙った狙撃は確実に遠接から殺す為なのは上空からの射撃にも回避可能な程、身体能力、危険察知に長けた手練れとの判断か…ならばプレマテリアの同僚は話からの推測と状況判断からの予測…接近戦に長け頭脳も明晰且つmissileすら躊躇無く使用しざるを得ない位の…百戦錬磨と想定するか。なによりー
「あ、書店だ!寄っていい?」
「いいぜ、少しならな」
「大丈夫だよ。入り口で待ってるね」
手を振るプレマテリアを唇を上げ返事するSickと微笑むLectat
直後、Sickは書店の前にある若干の歩道の隔たりに移動し道路側を向き反対側の雑貨店に視線を向く。LectatはSickの横に並び携帯電話を取り出し会話する仕草しながら【わざと】左手で持ち会話する
「これで死角は防げ刺客からは見えね~な。camera書店にもありやがる。動作音が僅かだがしやがる」
二人は下を向いたり背筋を伸ばしたり首を回したりと自然動作をしながら会話する
「誰かがcameraを傍受しているね…しかも国境付近の警備system乗っ取るのは余程だ。中々どうして」
「プレマテリアの同僚も政府請負人なら厄介だな。政界同士のゴタゴタなら…DIRYZ【抹消者】絡みか?クソが、メンディーな」
「更に極めつけはもしプレマテリアの同僚がDIRYZなら更に危険度は増すね…政府が作り政府の為の政府が最も重宝し畏れる裏の住民DIRYZ…どうしよっか?」
「刺客は何人だ?」
「二人だね。今の所は」
通行人が行き交う活気盛んな街は笑顔や会話が絶えない
「…ここで殺すか?」
「実は俺もそう思っていたよ」
家族、恋人、仕事人、主婦、またはホームレス
様々な他人がこの場所で集っている
「消音弾二発あるか?」
「あるよ。二段階に分けよう。暗殺手順を」
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