ANIVARS ROAD15

『分岐』

「んだよ。随分遠くで墜落してんじゃねぇか」
「後方に標準合わせて撃ったからね。まぁ大丈夫…しかし気になる事はあるね」

緩やかな登り坂を歩きながらSickとLectatは遙か先の爆発音を聞き人物達を連想しながら歩く。近年、この付近で人を襲う自然動物が目撃されたと先程食事していた店の客達が話題にしていた。事実だと思いながら一定間隔歩くと見受けられる注意事項の看板が目に入る。少なからず猛獣の気配は無いがプレマテリアの友人は更に危険な雰囲気を感じ取った二人は早程恐怖は感じられない

「わざわざアイツを頼むとは余程じゃねぇか?たまたまか?」
「元々は合流予定だったからね。別方向からの事態の対応だよ。逆も然り」

指先を立て流し目になるLectatを余所にSickは″逆があったら流石にもっとヤバいだろうな。未だに一度も経験した事無ぇよ″
想像し半開きになる目は呆れ顔だった

「まぁあったら対処出来たらになるけどよ…しかし話は戻すと″もしや″と思ったがプレマテリアだな」
「そうだよね。確かにそれはあるよ…彼こそ最も妙だね」
「戦闘機が来るのを知っていたよな?あのガキが何モンかは後だがそれだけで納得出来るか?…と言えば嘘になるな」

イタチが通り過ぎ二人は一瞬立ち止まるが横切り歩行道路を通り過ぎ森林に入る。高台になるにつれ道路以外は自然植物であらかたの景色が埋まるくらいの場所だった。上空から見れば森林地帯が広大なのは瞭然だろう
「単純に考えればプレマテリア事態もmissileの対象ならと思ったかな?政府請負人でも大概は身元詳細抹消し行方をくらますのは在る話しだが彼は最近抜けたと言っていた。ならば特別な【何か】があるか成果が【何か】なのかかな?」
「あり得るなそりゃあ…」
「いずれにしろここから」

立ち止まるば看板がある。鉄で出来た標識が中央にあり左右に広がる道で分岐点を示した。左方向は高々と煙が上昇している。森林で覆われているせいか原因を目視出来ない。大体の予想はつく

「どうしよっか?【助勢】か【異端】か」
「……?異端って何だよ?行った事無ぇなら何時もは【未知】って言うよな?」
「彼が来た道だからね。彼の情報を確かだというなら…この先は壮絶な跡地となる」
「切り抜けたアイツが残した言葉なら随分じゃねぇかよ。何に苦労したんだよあの覇者は」
「この先はかつて民衆が奴隷として虐げられ恐怖に圧迫された過去の独裁者に狂信した権力者が支配欲に駆られ過去に滅んだ独裁国家の再臨をしていたが滅んだとされる…直に見た彼が口にした」
「それで合流も遅れた要因も加わったのか?」
「それは見事な迄の殺戮だったとの事だ。震撼と残虐と手腕を確かに見て一言″何時かはお前達と肩を並べる″とね」
「誰だ?」

風が吹いた。硝煙を導くかのように

「INFERNO」
「!!!!!」

息が詰まり確かに記憶遡れば度々世界で耳にはしていた。何かあれば邂逅する縁と自責がある。厳密には後者は芽生えただが

「まさかここまでとはね。確かに様々な知略を即興で考え想定以上の対応をしていた。常にだ。裏世界に踏み入れ僅か三年だったよね?このままでは君と同格になる」
「どうかな?組織力も加えれば」
「現段階で総合すると確かに世界指折りかもね。ある主の天才が更に発展した…さて、どうしようか?」

空を眺めれば鳥の大群が森林から遠退いた。幾つもの銃声と爆音が響いたのが原因だろう。西の方向

「アイツか?だったらあんな爆撃使ってるなら必要無ぇな。遊んでんだろ?」
「じゃあ答えは出てるね?」
「そうだな…行くか」

歩き出した二人は右の分岐を選んだ
その先に待ち受けるのは
あまりに想像を絶する凄惨だった

MAKER's Ownd

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